ル・コルビュジエが生涯で手がけた約80~90のプロジェクトで代表的なものをまとめています。
フランスを中心に、スイス、インド、日本の4か国で14か所。
目次の各モニュメントをクリックすると、該当項目までスキップします。
フランスのコルビジェ建築作品と特徴
マルセイユのユニテ ダビタシオン:地図❶
ル・コルビュジエの理念の集大成と言える集合住宅。ル・コルビュジエが提唱した「輝く都市」という都市計画の概念を集合住宅として実現した。
生活一体型の空間として構想され、ル・コルビュジエが提唱した寸法概念「モデュロール」の適用が、全作品のなかでも最も徹底されている建築の一つです。
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詳しくはこちらマルセイユのユニテダビタシオンの特徴、内観、外観、見学情報《コルビュジエの世界遺産建築》
建築家ル・コルビュジエの中で最も有名な建築、代表作の一つと言われるのが南フランスにあるマルセイユのユニテダビタシオン。 ル・コルビュジエの理念を託した集大成と言えるこの集合住宅は、コルビュジエらしさを ...
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ユニテ ダビタシオン内のホテル、ル・コルビュジエ
1961年にユニテ・ダビタシオン内の3階、4階のフロアの空室を利用してできたホテルが「ル・コルビュジエ(Le Corbusier)」。
宿泊によって、コルビュジエが考案したモデュロールや数々の理念がどんなものだったかを体感できます。
新しいホテルと比べて立派な設備とは言えないまでも、「ヴィンテージ」ホテルに泊まるような良さがあります。
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詳しくはこちらマルセイユのユニテダビタシオン、ホテルと宿泊情報《コルビュジエ建築・世界遺産》
建築家ル・コルビュジエの代表建築の一つ、南フランス、マルセイユのユニテダビタシオン。 世界遺産にも登録されたこの集合住宅の名作建築は、宿泊することができます。 ル・コルビュジエが設計した建物に泊まるの ...
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ラ・トゥーレット修道院:地図❷
コルビュジエが残した3つの宗教建築の一つで、“音と光の宗教建築”と言われる。
光の大砲と呼ばれるトップライトをはじめ、神聖な空間をモダニズムの中で実現し、ル・コルビュジェの唱えた「モデュロール」や「近代建築の五原則」が見て取れます。
修道院内は宿泊も可能で、部屋は狭く備品はほとんどないが、究極のシンプルさは、むしろ清々しさや快適さすら感じさせます。
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詳しくはこちらラトゥーレット修道院の特徴、見学宿泊情報、図面や行き方《コルビュジエ建築・世界遺産》
建築家ル・コルビュジエが設計した“音と光の宗教建築”ラ:トゥーレット修道院。 コルビュジエに関心がある人が貴重な体験をできるおすすめの場所です。 この記事では、ラトゥーレット修道院の概要、見学や宿泊体 ...
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フィルミニの建築群と文化の家:地図❸
ル・コルビュジエが晩年に携わったフランス中部のプロジェクト「フィルミニ・ヴェール(緑のフィルミニ)」。
文化の家(Maison de la culture)、競技場(Stade)、サン・ピエール教会(Église Saint-Pierre)、フィルミニのユニテ・ダビタシオンの4つの建物から成る。
多くはコルビュジエの没後に完成、大幅改築されているものがあり、他のコルビュジエ建築群とは少し異なる建設背景や歴史があります。
現在も地域社会の一部となり、機能している点がとても興味深い建築群。
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詳しくはこちらフィルミニのコルビュジエ建築群、文化の家や教会、見学情報《フランス世界遺産》
建築家ル・コルビュジエが晩年に携わったプロジェクト、フランス中部のフィルミニ・ヴェール(緑のフィルミニ)。他のコルビュジエ建築群とは少し異なる歴史背景をもちます。 フィルミニにあるコルビュジエ建築群( ...
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カップマルタンの休暇小屋:地図➍
わずか8畳ほどの広さにベッドや作業机などが収まっている極小の家で、ル・コルビュジエの中で最も有名な建物の一つ。
外からは何の変哲もない小屋にしか見えないが、今日の近現代建築につながる機能性、効率性を極限まで追求した元祖的な建築作品です。
パリに住んでいたル・コルビュジエが人生の後半の多くの時間を過ごした場所。
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詳しくはこちらカップマルタンの休暇小屋の見学、特徴や図面紹介も《コルビュジエ建築・世界遺産》
ル・コルビュジエを代表する建築の一つ、南フランスにあるカップマルタンの休暇小屋。 わずか8畳ほどの広さにベッドや作業机などが収まっている極小の家ですが、コルビュジエが亡くなるまで愛した「終生の極小の住 ...
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ル・コルビュジエとアイリーンの「ヴィラE1027」:地図➍
アイルランド出身の家具デザイナー、アイリーン・グレイが設計した別荘「E-1027」は、カップマルタンの休暇小屋の隣の建つモダニズム先がけの住宅。
オーナーと親交のあったル・コルビュジエは、まるで自分の家のように入り浸っていたと言われています。
E-1027は、ル・コルビュジエ建築の近代性をさらに先取りしていたとも言われ、コルビュジエは内心アイリーンに嫉妬していたのでないか?という説が根強く残ります。
気鋭の女性デザイナーだけあり、インテリアや家具のデザインも素晴らしく、独特のセンスが光ります。
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詳しくはこちらアイリーン グレイのヴィラE1027:コルビュジエも嫉妬した傑作住宅、図面も!
近代建築の巨匠ル・コルビュジエが人生の後半を過ごした南フランスに、家具デザイナー・アイリーン・グレイが設計した別荘「E-1027」という知られざる名建築があります。 ル・コルビュジエ建築の近代性を先取 ...
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ロンシャンの礼拝堂:地図❺
ル・コルビュジエの最高傑作と言われる礼拝堂。その独特な形状や設計思想は、数あるコルビュジエ建築の中でも異彩を放っています。
そのデザインは機能性を追求するモダニズムらしからぬ、音楽的かつ芸術的とも言われるほど。
ル・コルビュジエが唱えた建築理念、当時の最新技術、芸術家としての感性が融合し、集結した最高傑作と言えます。
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詳しくはこちらロンシャンの礼拝堂がすごい!見学情報、図面や行き方も《コルビュジエ建築・世界遺産》
世界で最も有名な建築家の一人、ル・コルビュジエの最高傑作と言われるロンシャンの礼拝堂。 その特別な形状は、数あるコルビュジエ建築の中でも異彩を放つ存在。 フランス東部の個人では訪問しずらい辺鄙な場所に ...
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ラ・ロシュ邸、ジャンヌレ邸:地図❻パリ市内
1923~1925年、絵画コレクターのラウル・ラ・ロシュ氏とアルベール・ジャンヌレ夫妻のために造った2棟つづきの住宅。
現在、ジャンヌレ邸はル・コルビュジエ財団本部の事務局・資料室となっており、内部見学が可能なのはラ・ロシュ邸。
ル・コルビュジエの「近代建築5原則(水平連続窓、屋上庭園、ピロティ、自由な平面、自由な立面)」を最初に完全実現したこの2つの邸宅。
後に完成した有名なサヴォア邸が「近代建築5原則を完全実現した完成形」だとすれば、このラ・ロシュ=ジャンヌレ邸は、「その建築的な試みを最初に実現してみた場」と言われます。
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詳しくはこちらラ・ロッシュ=ジャンヌレ邸(パリ) 近代建築のはじまりを告げた家《コルビュジエ建築・世界遺産》
近代建築の巨匠、ル・コルビュジエ。パリに近現代建築のはじまりとも言える一つの邸宅「ラ・ロシュ=ジャンヌレ邸」が残ります。 2塔つづきの白い建物は、のちにル・コルビュジエの代名詞ともなった近代建築の五原 ...
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ポルトモリトーの集合住宅(コルビュジエの自宅):地図❼パリ市内
ル・コルビュジエが生涯を閉じる77歳までの約30年間、妻イヴォンヌと住んだ自宅兼アトリエです。
ポルト・モリトーの集合住宅は、ナンジェセール・エ・コリ通りのアパートとも呼ばれます。
石造りのクラシカルな古典様式の建物が主流を占める1930年頃、鉄筋コンクリートやガラスを多用した理想的な設備を整えた初期の建物。
7階建ての集合住宅は各階2戸のゆったりとした広さの住まいで、パリの東(16区)のブローニュの森の近くのひっそりとした住宅街にあります。
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詳しくはこちらポルトモリトー(ナンジェセール エ コリ通り)集合住宅、コルビュジエの自宅訪問体験《世界遺産》
建築家ル・コルビュジエが生涯を閉じる77歳まで約30年間を過ごしたパリの自宅兼アトリエ、ポルト・モリトーの集合住宅。 ナンジェセール・エ・コリ通りのアパートとも呼ばれるます。 ここを訪れれば、コルビュ ...
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サヴォア邸と庭師小屋:地図❽パリ近郊
ル・コルビュジエの建築群の中で最も有名な代表作。
「ピロティ」「屋上庭園」「自由な平面」「独立骨組みによる水平連続窓」「自由な立面」というル・コルビュジエが提唱した「近代建築の五原則(新しい建築のための5つの要点)」のすべてが実現したシンボル的存在。
シンプルに四角い建物の中に、近代建築の機能性や美のエッセンスが凝縮。建築が好きな人なら必ず一度は見たいと思う住宅と言えます。
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詳しくはこちらサヴォア邸、近代建築の五原則と原点!図面紹介、見学情報《コルビュジエ建築・世界遺産》
近代建築の巨匠、ル・コルビュジエの代表作と言えば、フランスのパリの「サヴォア邸」。 一見、ただの四角い建物にしか見えないこの建築。 今日に至るすべての近代建築のエッセンスが詰め込まれ、建築が好きな人な ...
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スイスのコルビジェ建築作品と特徴
レマン湖畔の小さな家(湖の家):地図❾
スイスとフランスにまたがる風光明媚な湖のほとりに建つ小屋のような家。
「湖の家(ヴィラ・ル・ラク=Villa Le Lac)」「母の家」などと呼ばれます。
レマン湖周辺はヨーロッパで最も美しく、過ごしやすい地域とも言われ、両親のために設計した「小さな家」には、ル・コルビュジエの愛が詰まっています。
ル・コルビュジエの母マリーは、1960年に100歳で亡くなるまで、30年以上の長きにわたり、この家に住んでいました。
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詳しくはこちらレマン湖畔の小さな家(湖の家)見学記、特徴や図面紹介も《コルビュジエ建築・世界遺産》
スイスとフランスにまたがる風光明媚な湖、レマン湖。 そのスイス側の湖のほとりに何気ないたたずまいで建つ一軒の小屋のような家。 それは近代建築の巨匠、建築家ル・コルビュジエが両親に捧げた「小さな家」とい ...
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イムーブル・クラルテ集合住宅:地図❿
ル・コルビュジエが最初に設計した近代的な集合住宅。
建設工業化と標準化、乾式構法、プレハブ化の端緒を切ったもので、第二次世界大戦後の集合住宅棟の大量供給、その後の設計したマルセイユの「ユニテ・ダビタシオン」につながる建造物。
ジュネーヴ(スイス)市内の中心部にあり、建造後、90年経った今でも、住民のアパートとし利用されています。
1930年の建造とは思えないメンテナンスの良さで、建物を長く使用してゆくヨーロッパの思想を垣間見ます。
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詳しくはこちらイムーブルクラルテ、ル・コルビュジエ建築のモダニズム集合住宅《世界遺産》
建築家ル・コルビュジエが設計した最初の集合住宅、スイス(ジュネーヴ)のイムーブルクラルテ。現在も住民のアパートとし利用されている古さを感じさせない魅力があります。 その概要、見学についてまとめました。 ...
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ラ ショー ド フォンの建築群:地図⓫コルビュジエの故郷
ル・コルビュジエが生まれ育った場所がスイスのラ・ショー・ド・フォン。
当時、ラ・ショー・ド・フォンは腕時計生産の中心地。腕時計職人の息子として生まれたシャルル・エドワール・ジャヌレ(※ル・コルビュジエの本名)は地元の美術学校へ進みました。
ラ・ショー・ド・フォンには、コルビュジエが10~20代の駆け出しの無名時代に手がけた建築が6軒ほど残ります。
いずれも、その後、「ル・コルビュジエ」と名乗り、知名度が高まった時代の独創的な建築とは異なるスタイルで設計されています。
(※)ル・コルビュジエと名乗るようになったのは、30才頃から
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詳しくはこちらル・コルビュジエの故郷、ラ・ショー・ド・フォン訪問見学情報:ジャンヌレペレ邸など
近代建築の三大巨匠の一人、ル・コルビュジエの故郷、ラ・ショー・ド・フォン(スイス)。 コルビュジエがラ ショー ド フォンで過ごした時代について、その概要、残した建築、その見学や訪問の方法についてまと ...
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インドのルコルビュジェ建築作品と特徴
インド西部、アフマダバードのル・コルビュジエ建築群:地図⓬
ル・コルビュジエは生涯で23回インドを訪れました。毎回、約1か月間滞在し、それは亡くなる前年まで続いていました。
スイスの美しい山間部に生まれ育ったル・コルビュジエにとってインドは、灼熱と乾ききった混沌の大地。コルビュジエはインドで不安と煩悶の中で作品を残したと伝えられます。
西欧的な合理性と秩序の中でキャリアを積んできたコルビュジエにとって、様々な生物が区別なく生き生きと活動し、万物が一体化しているインドの現実には強い衝撃を受けたと言われます。
ル・コルビュジエはその混沌と真正面から向き合い、アフマダバードに名建築を残しています。
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詳しくはこちらインドのアフマダバード(世界遺産)ル・コルビュジエと名建築が見られる街
インド西部のアフマダバードは建築家ル・コルビュジエをはじめとする名だたる建築家たちが多くの近現代建築を残した街。 素晴らしいインド伝統建築も数多く残り、街全体がユネスコの世界遺産にも登録されています。 ...
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チャンディーガルのキャピトルコンプレックス:地図⓭
ル・コルビュジエが晩年にたずさわったインドでの建築都市設計プロジェクトがチャンディーガル。
1947年のインド・パキスタン分離独立の際、パンジャーブ州もインドとパキスタンに分離し、かつての中心地ラーホールがパキスタン側になったため、新たに州都を建設する必要が生じ、生まれたのがチャンディーガル。
当時のインド首相により、都市計画から依頼され、ル・コルビュジエが構想した都市計画が実現した世界で唯一の街です。
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詳しくはこちらインド北部チャンディーガルのル・コルビュジエ建築群(世界遺産)
建築家ル・コルビュジエが晩年にたずさわったインドでの建築都市設計プロジェクト、チャンディーガル(チャンディガール)。 チャンディーガルがどんな場所で、どんな代表的な建築プロジェクトがあるかをル・コルビ ...
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日本のルコルビジェ建築
国立西洋美術館/世界遺産(東京・上野):地図⓮
1958~1959年、清水建設により施工。
ル・コルビュジエの設計を弟子である坂倉準三、前川國男、吉阪隆正の監理によって建造が進められた。
外観の壁や内部の床は、モデュロールというコルビュジエが考案した基準寸法によりデザインされ、建物が大きな箱のように持ち上げられたピロティがあります。
国立西洋美術館を象徴するのが「19世紀ホール」。このホールは回廊構造になっている建物内部の中心となっている場所で、ル・コルビュジエが提唱した「無限成長美術館(※)」のコンセプトによって設計されています。
(※)展示空間が螺旋状に展開され、展示スペースを無限に増築できる構造。インドのアハマダバードの美術館の設計にも採用されているもの。
その他、建築的プロムナードと呼ばれるスロープ、天井から光が降り注ぐトップライト、1階と2階の両方が見えるバルコニーなど、ル・コルビュジエ建築を象徴する建築的な見どころが随所に見られます。
国立西洋美術館の建物について(公式サイトより)
https://www.nmwa.go.jp/jp/about/building.html
ル・コルビュジエの世界遺産リスト(世界7か国17か所)
ル・コルビュジエの建築プロジェクトの中で「ユネスコの世界遺産」に登録された17か所がこちら。
フランスのル・コルビュジエ世界遺産(10か所)
⑤サン・ディエの工場
(財団サイト)
スイスのル・コルビュジエ世界遺産(2か所)
ドイツのル・コルビュジエ世界遺産(1か所)
⑬ヴァイセンホフ・ジードルングの住宅
(財団サイト/公式サイト)
ベルギーのル・コルビュジエ世界遺産(1か所)
⑭ギエット邸
(財団サイト)
アルゼンチンのル・コルビュジエ世界遺産(1か所)
⑮クルチェット邸
(財団サイト)
インドのル・コルビュジエ世界遺産(1か所)
日本のル・コルビュジエ世界遺産(1か所)
⑰国立西洋美術館
(財団サイト)