スリランカ ジェフリー・バワ

ジェットウィング・ラグーン ホテルの特徴やおすすめの部屋は?【バワ建築】

ジェットウィング・ラグーン

スリランカで人気の熱帯建築家・ジェフリーバワのホテル。

ジェットウィング・ラグーンは知名度こそさほどでないものの、コロンボ空港に近いのが便利で、熱帯リゾート感に溢れた素敵な穴場です。

これぞ熱帯建築というホテルの魅力、部屋に関する情報をまとめています。

スリランカ旅行を検討中だったり、ジェフリーバワに興味のある場合、よろしければ、お役立てください。

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ジェットウィング・ラグーンとは?(Jetwing Lagoon)

ジェットウィング・ラグーン|レセプション(フロント)チェックイン

ジェットウィングラグーン(Jetwing Lagoon)はジェフリー・バワが建築家となった後、最初に手がけたホテルです。

1965-66年建造。スリランカで最初に観光客向けリゾートホテルとして、当時は「ブルーラグーン」というホテル名でオープンしました。

その後、老朽化に伴いしばらく閉鎖されていた時期もありましたが、2012年、スリランカの大手ホテルグループ「ジェットウィング・ホテルズ」とバワの愛弟子、ビノッド・ジャヤシンゲにより、バワのコンセプトを踏襲しながらリノベーションしました。

平屋建ての客室の外観、バワスイート、レストランは開業当時のオリジナルに近い形で残っています。

バワが設計した数々のホテルの中でも「熱帯建築」のアイディアをよく感じとることのできるホテルです。

コロンボ空港に近く(約16km、バスで約40~50分)、スリランカ到着日の宿泊で利用することが多いようです。1泊のみでも是非泊まってみたいホテルの一つです。

ジェットウィング ラグーンのホテル特徴と魅力

「熱帯建築家」と呼ばれるジェフリー・バワのホテルの雰囲気をよく感じることができるホテルでした。

部屋や公共スペースの風通し(通気性)、光の取り入れ方、周囲の環境への溶け込み方などが、まさに熱帯建築の先駆けの連続です。

サスティナビリティ(持続可能性)への取り組みとして、ホテルのすべての電気を24時間太陽光発電していることも興味深いところ。

なるべく人工のエネルギーを使わず、省エネにするというのも、ジェフリーバワの考え方だったそうです。

ジェットウィング・ラグーン|レセプションエリア(待合ロビー)

現在の入口。改築の際に増築されたものですが、風通しや光の入り方にバワのコンセプトが引き継がれていることがよく表れていますね。

ジェットウィング・ラグーン|宿泊棟

プールを囲むようにして平屋の客室があります。外観はバワのオリジナルの形。

一見、普通っぽいのですが、中に入ると、涼しげな構造の中に、木や自然のぬくもりが感じられ、心は温かく感じられる!のです。

ジェットウィング・ラグーン|プール

まずホテルの入口に入って目に飛び込んでくる広大な100mプールです。

この100mプールは改装にあたり、バワの弟子、ヴィノッド・ジャヤシンゲ氏により新設されました。

このプールはホテルの象徴であるラグーンに面していない場所でも、ラグーンとの関係性をゲストに感じてもらえるよう意図して発案したとのこと。

バワの弟子の建築家たちは、バワの建物の改築や増築にあたって「バワと同じ言語を使う」という表現をするのだそう。

それは「バワのコピーではなく、同じ素材やテクニック、同じ考え方を用いる」という意味だそうです。

ジェットウィング・ラグーン|給水塔

バワのオリジナル設計がそのまま残っている給水塔。あまり見慣れない、不思議な形状。

バワ・スイートルーム(後術)の外観は、この給水塔をイメージしたものだそうです。

ジェットウィング ラグーンのインテリア・内装

ジェットウィング・ラグーン|回廊と坪庭

レストランの手前の坪庭(つぼには)。

通気性や採光を踏まえたアイディアで、坪庭はジェフリーバワが設計したホテルに多用されています。

ジェフリーバワには日本には来たことがありませんが、バワのデザインには日本的な美も感じ、とても身近に体感があります。

アジア人として本来的にもっている「共通の感性」が、そうさせているのかもしれません。

ジェットウィング・ラグーン|鉄のベンチ

バワがデザインした鉄製の椅子。オブジェのようにも見えてきます。

座り心地は・・・。寝転がるなら最高です!

ジェットウィング・ラグーン|ラウンジ

夜の時間帯の公共エリア。

1960年代のホテル開業当時はロビーエリアだった場所です。

建物のいろんば箇所がフォトジェニック。

ジェットウィング・ラグーンにて

この日は、ホテルで結婚式をしていました。

ジェットウィングラグーンは地元民の結婚式場としても人気があると言います。

スリランカの夜のパーティーは、こういう色づかいだなのだとか。

ジェットウィング ラグーンでおすすめの部屋タイプは?

ジェットウィングラグーン:5つの部屋カテゴリー

全55部屋という比較的こじんまりとしたホテルですが、いずれの部屋も比較的に広さがあって、快適と言われています。

5つのカテゴリーがあり、それぞれの特徴は下記です。

  • デラックスルーム(DELUXE ROOM)
    約63㎡:部屋数14
  • バワルーム(BAWA ROOM)
    約72㎡:部屋数22
  • ファミリー デラックスルーム
    (FAMILY DELUXE ROOM)
    約71㎡:部屋数14
  • デラックス スイート
    (DELUXE SUITE)
    約118㎡:部屋数4
  • バワ スイート(BAWA SUITE)
    約67㎡:部屋数1

1~2名での宿泊でしたら、定番クラスの「デラックスルーム」。

もしくは少し広め「バワルーム」でも満足のゆく滞在になりそうです。

特に「バワルーム」はおすすめです(バワルームとバワのオリジナル設計の状態で残るバワスイートは別カテゴリーなので注意)。

部屋の設備もしっかりしています。

同じカテゴリーでもツインベッド(ベッドが2つ)とダブルベッド(ベッドが1つ)があります。

新婚旅行や記念日、ジェフリーバワ・マニアでしたら、ジェフリー・バワのオリジナルの設計をたくさん残した、独立棟の「バワスイート」もおすすめです。

ただ、バワルームは1部屋しかなく、結婚式がある日はほぼ確実に埋まっていることが多いそうです。

ジェットウィング ラグーンのバワ ルーム

バワルーム(BAWA ROOM)の広さは約72㎡。

光と空間の調和、周囲の環境への溶け込むというバワのアイディアを引き継いだ設計がされています。

熱帯建築らしいシンプルな白い内装のインテリアが涼しげな雰囲気を醸し出しています。

部屋の仕様はデラックスルームと同じですが、部屋の若干広め。広さ以外、部屋内部の仕様はデラックスルームと同じ。

プールに面したコテージの平屋にあり、部屋の前には小さなテラスが付いています。

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルーム

一番下のカテゴリーですが、60㎡もある広々とした部屋。

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルーム

部屋の両側のサッシ(シェード)は開けることができます。

壁掛けやシェードの素材がスリランカの地域性を反映しています。

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルーム

1~2人で過ごすのにはもったいないほどの空間でした。

部屋の中は風通しがよく、光が入り込む空間。

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルームから見た半屋外のバスルーム

窓をあけると、部屋のベッドからバスルームが。

サッシで見えないように隠すこともできるので、プライバシーの問題は無く、デザインだけでなく、実用性の高さも工夫されています。

部屋の備品

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルームのミニバー

ミニバー。飲料はホテルのレストランで調達可能ですが、月に1回、ポヤデー(POYA DAY)という満月の日にあたると、アルコールの販売が禁止されます。

ポヤデーがわかっている場合、外の酒屋さんで入手しておくとよいですね。

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルームのティーセット

さすが紅茶の国。スリランカらしく、紅茶が充実。ジンジャーティーのティーパックも。

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルーム クローゼット、ドライヤー、金庫(セーフティボックス)

ヘアドライヤーはクローゼットの中に(写真のセーフティボックスの上)。バスローブ付き。スパやプールに行くとき便利ですね。

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルーム クローゼット、アイロン、サンダル

クロゼットの反対側にはアイロンセットとビーチサンダル(写真右下)。

このホテル以外に、サンダルの付いていないホテル(ヘリタンスカンダラマなど)に泊まる可能性がある場合は、クロックスなどがあれば便利です。

バワルームのバスまわり、アメニティ

半屋外のバスルームとトイレ(アウドサイドバス)。

蒸し暑い熱帯性気候の中で、通気性を優先した設計。これぞ熱帯建築。

今でこそ、アウトサイド・バス(部屋の外に設けられた半屋外バスルーム)は、今でこそ世界各地のリゾートホテルで採用されていますが、ジェフリーバワがその先駆けと言われています。

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルーム 半屋外のバスルーム(アウトサイドバス)

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルーム 半屋外のバスルーム(アウトサイドバス)

バスルーム側からベッドルームを見た写真。

部屋の中のサッシを下ろして、バスルームが見えないようにしている。

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルーム 洗面台

洗面台。ドライヤーはクロゼットの中にあります。

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルーム 洗面台のアメニティ

ジェットウィング系列のホテルはエコ(Eco)の考え方が基本にあり、アメニティは比較的シンプル。

ひと通りの品は揃っており、不便を感じることはないと思います。

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルーム 電源プラグ(洗面台)

電源。日本の電源プラグ形状(Aタイプ)がそのまま使えるが、部屋内部の電源は変換プラグが必要(BF、B3、Cタイプなど)。

スリランカの電圧は240V。(日本は100V)

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルーム シャワー(バスルーム内)

シャワーブース。バスバブ(浴槽)は壁を挟んだ隣。しっかりと熱いお湯がでました。

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルーム シャンプーセット

部屋のアメニティは、再利用ができるようガラス製。

ジェットウィング・ホテルズが取り組んでいる「サスティナブル(持続可能性)」の一つ。

ジェットウィング・ラグーン|アメニティに関する注意

部屋内やバス周りのアメニティ・グッズはもち帰り不可との表示(写真をクリックすると拡大)。

もち帰りを希望の場合、フロントで購入できます。

ジェットウィング・ラグーン|デラックスルーム トイレ(アウトサイドバス内)

お手洗い。意外に使いがっては悪くありません。

ジェットウィング ラグーンのバワ スイート

バワ スイート(BAWA SUITE)の広さは約67㎡。部屋数は1つだけです。

ジェフリー・バワのオリジナルの設計を残したままリニューアルした部屋。

他の部屋と連結しておらず、1階部分がピロティ、2階が客室の独立棟となっています。

ダブルベッドが1つ。新婚カップルに人気があるといいます。

バスルーム(浴室)はデラックスルームやバワルームのような半屋外式(アウトサイドバス)ではなく、通常の室内タイプ。

ジェットウィング・ラグーン|バワスイート

建物下の柱にある「バワスイート(BAWA SUITE)」の看板。

ジェットウィング・ラグーン|バワスイート

バワのオリジナル設計の給水塔と似た外観。

バススイートのピロティ。「二対の椅子とそれに挟まれたテーブル」。バワがこだわったスタイルです。

▲ 出典:Jetwing Lagoon公式サイト

ホテル内はリニューアルによってバワのオリジナル設計がそのまま残っている部屋は少ないところ、バワスイートのバスルームはバワのオリジナルを残しているそうです。

ジェットウィングラグーン:その他の部屋タイプ

デラックスルーム(DELUXE ROOM)/約63㎡/部屋数14

当ホテルのスタンダードクラスにあたる部屋です。

とはいえ、広さは60㎡以上と他のホテルのスタンダードクラスの倍くらいの広さがあります。

「これぞまさに!熱帯建築のアイディア」という開放的なバスルーム、部屋の仕様はバワルームと同様のものです。

ファミリー デラックスルーム(FAMILY DELUXE ROOM)/約71㎡/部屋数14

4人家族用の広い部屋。クイーンサイズベッド1台以外に2つのソファベッドがあります。

ファミリー向け。

デラックス スイート(DELUXE SUITE)/約118㎡/部屋数4

2つの広いリビングエリアのあるスイートルーム。2つのバスルームの1つはジャグジー付き。

ジェットウィングラグーンで一番広い部屋です。

ジェットウィング・ラグーン ホテル まとめ

ホテルは空港に近いため、スリランカ到着日に利用されることが多いようです。

しかし、深夜に到着して朝早く、かけ足チェックアウトするのはもったいない!と思うくらいの良いホテルと食事でした。

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